6年間メインで使い続けたギター、レスポールのリフレット、つまりフレット交換をしています。僕のレスポールは2003年製のブラジリアンローズウッドのレスポール60モデル。いわゆるBZFというタイプです。買った当時は新古品として40万程。 現在では70〜120万位になってしまいました。様々な楽器屋へ弾きに行き、極力音がデカく、一番明るいキャラクターのものを選んで、それ以降他のレス ポールも何本か手に入れたものの、結局ここに戻ってきてしまうという一番信頼できるギターです。
悲惨な状況で帰ってきたギター・・・
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しかし今回はとても悲惨な事に!いつもの担当リペアマンは納期がどうしても間に合わず、今回は友人の紹介である工房に預けました。しかし戻ってきたギターはオーバーバインディングでと打ち合わせも前もってしていたにも関わらず、ネックバインディングの角ごとフレットのバリ処理がされていて、つまりバインディングの上に乗っかっていなかった・・・それどころか上から見るとバインディングの厚みは0mmに等しいです。なんていうかネックバインディングの面取りをしてしまったって感じです。ハイポジからローポジまで全部。そして当然フレット端は指板上までしかなく、しかもそんな処理なので、バリ処理はバインディング上ではなく指板上で� ��われています。結果、ネックは凄く細く感じるわ、指板上は狭く弦落ちするわ・・・現場でガンガン弾くには使い物にならない状態に。挙句ナットの溝キリまでずれていました。そしてフレット脇のチップまで何処かやってしまったのか、フレット抜いた際に空いたであろう穴がそのまま・・・BZFなんですけど・・・
さてそんなこんなで最悪な状況で帰ってきたギターですが、今は担当リペアマン2名に色々相談し、結局フレット交換、バインディング交換、ナット交換、指板穴埋めと大工事になってしまいました。
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そこで!怪我の功名というのか、最初に試したのはFREEDOMのステンレスフレットだったので、音質についてなんかも話せますよ。ついでに今現在簡単に入手出来るであろうフレットの種類を紹介もします。
簡単に入手可能な一般的なフレットメーカー
国産三晃フレット
JESCAR
JIM DUNLOP
STEW MAC(Stewart-MacDonald)
FREEDOM(ステンレスのみ考慮)
通常はこの辺りになるかと思います。この時悩むのはフレットサイズとフレットの硬さだと思います。レスポールは概ね幅2.4mm、高さ1.2〜1.4mm位のものが使われているといいます。僕のも外したフレットを計測したら概ねそんなものでした。ミディアム、もしくはミディアムハイというサイズです。なので今回はここに絞って紹介を。
レスポールの場合のフレット選択肢
三晃
「midium」2.4mm1.2mm
「midium」2.4mm1.3mm
JIM DUNLOP
「6105」2.286mm1.397mm
Stew Mac
「♯152」2.337mm1.219mm
FREEDOM (ステンレス)
「SP-SF-07」2.29mm1.4mm
「SP-SF-01」2.4mm1.3mm
辺りになります。ジムダンロップの6100はダントツ人気らしいですが2.794mm1.397mmはちょっと幅があり過ぎるように感じます。
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ただ僕の場合は更なる問題が。元々ついていたフレットはタング幅が計測すると概ね0.55mm位。しかし最初にリフレットした方が0.6mmサイズのステンレスフレットを打ちました。当然溝は広がっています。
僕はフレットを溝に対してキツめに打つのは賛成です。ネックは常に順反り方向に力が働いている為、溝に対してキツめのフレットを打つことで順反る要因を少しでもカットする事が出来ます。
詳しくは池内銘木商店さんのブログを参照
この意見に僕も賛成です。そうなってくると重要なのは各フレットのタング幅。
三晃 0.60mm
JESCAR 0.508mm
JIM DUNLOP 0.508mm
Stew Mac 0.58mm
FREEDOM 0.6mmと0.52mm
フレットチャート参照
このチャート凄く便利です。結構探してやっと見つけました。
僕のギターには埋めないでと考えると三晃かStew Mac、FREEDOMしか選択肢がありません。そこで最初は木部が最小限のダメージで済むようにステンレスにしたかったのでFREEDOMのSP-SF-01にしました。
FREEDOMステンレスフレット「SP-SF-01」感想
上がってきた状態は酷かったものの、音質検証は出来ました。でもやっぱり硬い!開発が進んで随分よくなったとはいえまだまだキンキンします。触り心地はヌルっとしますが、これは割といいです。必要以上に力を入れなくていい感触なので楽です。でも僕はオススメはしません。元のギターの音とかけ離れてしましました。ハイというかプレゼンスというか金属音なんですね。僕の場合はなんと言いますか、違う材質の硬い弦でも弾いているような音質がプラスされました。そこが上がった分ローが少なくなった気持ちにさせられますが、実際にはローも出ています。ハイが出るのでギターの音がでかくなったような錯覚?もありました。なにより、僕のギターの場合は周波数バランスが� ��崩れ。レスポールらしさは全くない。フェンダー系のギターの方が相性がいいと思います。
やっぱり普通のニッケルが一番
そしてどっちにしても再修理しなくてはならない状況だったので、次は担当リペアの持ち合わせがあったStew Macにしました。やっぱりニッケルがいいです。減るのは諦めてくださいって気持ちです。狙いがない場合はニッケルが一番です。今回はジェスカー、ダンロップは試せなかったですが、ダンロップに交換の作業はよくあるらしく、やっぱり普通のニッケルに比べると随分と硬くなるようです。
今回はこんな結果になりました。底辺ではありますが、一応プロとして活動しているので、PAもやっていましたし、耳には多少は自信があります。ただ「僕の場合はこうでした」と受け止めて参考にしてもらえるといいかなと思います。ちなみにタング幅を太めで打った場合、次のフレット交換時にはどうするんだ!?という問題もあるので、その辺は好みでどうぞ。
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